
試乗日:2008年8月1日
ロケ地:千葉県銚子付近、他
天候:晴れ
文:瀬在仁志
撮影:モーターマガジン社写真部
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ヨーロッパに行ってアウトバーンなどを走っていると、追い越し車線をオーバー時速200kmで走行しているSUVを見かけることがある。日本の感覚では高い車高と大きなボディゆえの不安定感などを考えてみるとちょっと信じがたい。
興味をもってそのあとを追うと、左右の大きなタイヤは路面の上下の変化にスムーズに追従しているし、ボディは思いのほか動きが少なく、可能な限り水平を保っていることがわかる。回り込むような高速コーナーでも、以外なほどロールは少なく、見ていても実に安定感を持っていた。
さすがに日常的にアウトバーンを走行する機会を持つお国柄らしく、背の高いクルマであっても極めて走行安定性に優れていることに感心させられた。
そうしたクルマの代表格といえるX5が切り開いたSUV市場も、今ではすでに多くのメーカーが参入し活況を呈している。
そんな中、BMWは新たに『スポーツ・アクティビティ・クーペ』という新セグメントのモデルを投入してきた。
試乗日:2008年8月1日
ロケ地:千葉県銚子付近、他
天候:晴れ
文:瀬在仁志
撮影:モーターマガジン社写真部
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今年6月に日本に導入されたX6は、背の高さとボリューム感はSUVといった趣だが、特徴的なのはその洗練されたスタイリング。大気圏に向かって突入してくる隕石のように、熱いかたまりが後方に勢いよく流れていくような力強さと、輝かしさが感じられる。
クーペのエレガントさばかりではなく、今までにない力強い洗練されたシルエットを持ち、まさに新セグメント『スポーツ・アクティビティ・クーペ』と呼ぶにふさわしいエクステリアだ。
魅力はクーペスタイリングばかりではない。
X6には、X3やX5搭載のXドライブシステム-BMWらしく通常はFRに近いリア寄りの駆動力配分を行ない、滑りやすい環境では即座にフロントにトルクを伝達し、安定感とハンドリング性能を高次元で両立-をさらに進化させた駆動システムが標準装備されている。。
ダイナミック・パフォーマンス・コントロールと呼ばれるこのシステムは、前後駆動輪を制御していた従来システムに加え、リアの左右輪まで制御を行なう。
試乗日:2008年8月1日
ロケ地:千葉県銚子付近、他
天候:晴れ
文:瀬在仁志
撮影:モーターマガジン社写真部
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ダイナミック・パフォーマンス・コントロールは、国産のスポーツカーを例にとって見ると、日産GT-Rの前後駆動力配分アテーサシステムに、三菱ランサーエボリューションXの左右駆動力配分、AYCシステムを組み合わせたようなもので、いってみればX6一台に日本のスポーツカー2車分の駆動力技術が集約されたようなものだ。
4つのタイヤにより積極的に駆動力を分配できるシステムとして、ダイナミック・パフォーマンス・コントロールは、今考えられるもっとも進んだFRベースのスポーツ4WDシステムとも言えるだろう。
ステアリングシステムには全車アクティブステアを標準装備し、街中での操舵量を軽減。進化した4WDシステムとの協調が興味深い。
ラインアップは35iと50iの2モデル。
今回試乗した35iは、335や135などに搭載されている、直列6気筒3リッターツインターボエンジンを搭載。最高出力306ps、最大トルク40.8kgmのスペックを持つ。
試乗日:2008年8月1日
ロケ地:千葉県銚子付近、他
天候:晴れ
文:瀬在仁志
撮影:モーターマガジン社写真部
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35i搭載のストレート6エンジンは、1300rpmから最大トルクを発揮するフラットで扱いやすい特性を持ち、街中で小さくスロットルを開けていった時の立ち上がりが実にスムーズだ。
1シリーズや3シリーズの時と同様に、グッと立ち上がるトルクの太さは大きなクルマになっても変わりなく底力がある。回していくとフラットなトルク特性にもかかわらず、6000rpmまで直線的に吹き上がる伸びの良さも持ち合わせ、アクセルを踏む楽しさを積極的に味わえる。
高速の流れをリードしていくような走りだったり、積極的にワインディングを流していくような走りをしても、伸びのあるエンジンと、シフトアップした後のつながりの良さで、パワーに不足を感じることはない。
ストレート6エンジンゆえのすっきりとしたフィーリングと相まって、V8の50iでなくともこれで十分と思えるほどのものがあった。
試乗日:2008年8月1日
ロケ地:千葉県銚子付近、他
天候:晴れ
文:瀬在仁志
撮影:モーターマガジン社写真部
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ハンドリングは、まずアクティブステアの味付けが実にしっとりしていると感じた。ギア比が急に変わるようなカドがなく、速度を増していくと、同じ量を切っていながら、動きはずっと穏やかな印象となる。自然な感じでハンドル操作を連続させることが出来とても楽だ。
ダイナミック・パフォーマンス・コントロールは、ステアリングを切っている状態でスロットルを開けていくと、通常ならちょっと押し出されるようなラインを描くのだが、切っている方向にグイッと進んでいく。
クルマの中心を軸に向きを変えていくような感じで無駄な動きがなく、大きなボディとは思えぬハンドリングの良さを見せてくれた。
X6は4WDの積極的な駆動力コントロールはもちろん、アクティブステア、ロールを適度に抑えた基本設計の高いシャシ性能とによって、大きさを感じさせないクーペとしての走りを実現させている。
新ジャンル開拓の意欲作はまた、BMWの技術の集大成とも言えるもので、V8の50iはもとより、ここから派生してくるであろう次なるモデルにも目が離せない。
試乗日:2008年8月1日
ロケ地:千葉県銚子付近、他
天候:晴れ
文:瀬在仁志
撮影:モーターマガジン社写真部
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