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ジャガー XKポートフォリオ コンバーチブル - 試乗レビュー - 新車情報
2009-07-02 09:40:29  作者:自動車試乗レビュー  来源:自動車試乗レビュー  浏览:0  文字大小:【】【】【
  •    マイナーチェンジを受けたXKシリーズが、いよいよ日本にやってきた。さっそくその実力を確かめるべく、箱根で行なわれていた試乗会に足を運んでみることに。[ 続きを読む ] 評価(10点満点中) 評価 ...
マイナーチェンジを受けたXKシリーズが、いよいよ日本にやってきた。さっそくその実力を確かめるべく、箱根で行なわれていた試乗会に足を運んでみることに。[ 続きを読む ]
ジャガー XKポートフォリオ コンバーチブル

評価(10点満点中)

評価項目について

  • 動力性能
    9点
    格段に洗練化され官能的になった直噴5リッターV8エンジン。
  • 操縦安定性
    9点
    無段階可変ダンパーの採用で快適性、コントロール性抜群。
  • パッケージング
    8点
    ジャガーならではの贅沢な空間利用。
  • 安全性能
    8点
    デプロイアブルボンネット(歩行者ダメージ低減)を装備。
  • 環境性能
    8点
    ライバルをリードする低CO2排出パフォーマンス。
  • 総合評価
    9点
    ジャガーの「職人芸」が感じとれる。

試乗日:2009年5月11日

ロケ地:神奈川県・箱根周辺

天候:晴れ

文:御田昌輝

撮影:井上雅行

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直噴5リッターV8NA搭載ポートフォリオを新設定。

 ジャガーのスポーツカー、XKのルーツは1948年に誕生したXK120。以来今日まで時代の荒波に揉まれつつも、連綿とジャガーネス(ジャガーらしさ)の伝統を受け継ぎ開 発されてきた自動車文化財的なモデルである。
 今回デビューした新型XKシリーズは、先代の正常進化型といえるが、なにより完全新設計の直噴5リッターV8エンジンが搭載されたことがビッグニュース。
 このご時世に、という声も聞こえそうだが、高級スポーツカーマーケットではライバルに対し、何としても動力性能で優位に立つことが必要条件。新エンジンは自然吸気(NA)で385ps/515Nm、スーパーチャージャー(SC)付きのXKRでは510ps/625Nmというスペックを持つ。
 これまでの4.2リッターV8の出力はNAで298ps、SCが416psだったからその上昇幅はきわめて大きい。それでいて若干だが燃費が向上している。
 クーペとコンバーチブルの2車型が用意されるのは従来通り。NAエンジン搭載車はXKポートフォリオというサブネームが付く。内装がXKRに準ずる豪華仕様だ。

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試乗日:2009年5月11日

ロケ地:神奈川県・箱根周辺

天候:晴れ

文:御田昌輝

撮影:井上雅行

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スポーツカーの王道を行くパッケージング思想。

 スポーツカーにおいて、パッケージング性能の優劣があるとしたら、それはドライバーとパッセンジャーにとってどれほどの快適空間が与えられているかだろう。
 その点は文句なし。車検証には4人乗りとあるXKシリーズだが、実質は2シーター。リアシートの居住性については多くを語れない。
 大柄なボディながら快適に乗れるのはおふたりさまとなると、まことにムダ、つまり合理的でないパッケージングである。しかしそのムダこそがスポーツカーたる所以だ。特にジャガーはムダに見える部分に魅力、つまり「美」が漂う。
 余談だがセダンのXJは現行モデルで居住性を高めたパッケージングとなったが、マーケット(ユーザー)の方は保守的=冷ややかで、先代の方がスタイリッシュでよかったという声が相次いだ。
 XKのエクステリアデザインはジャガーの「美しく、速いクルマ」というフィロソフィをうまく体現しているのはご覧の通り。
 コンバーチブルは一層とエレガントだ。幌のルーフ(三層構造)は、オープン時にトノカバー内に完全に収納される。もちろん電動式で展開、格納に要する時間は18秒と素早い。

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試乗日:2009年5月11日

ロケ地:神奈川県・箱根周辺

天候:晴れ

文:御田昌輝

撮影:井上雅行

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CO2低減の課題に果敢に挑んだ新開発エンジン。

 V8の5リッターガソリンエンジンとしては、世界初の直噴式となった新パワーユニット。採用の理由は高効率化、つまり出力アップと燃費性能の向上が目的である。
 さきごろモデルチェンジしたポルシェ911(水平対向6気筒)も直噴化されたが、これもCO2低減が大きなテーマだった。欧州では高出力の高級スポーツカーであっても、1kmあたり300g以下でないとと認知されない風潮となっている。BMWのM3が4リッターという控えめな排気量にしたのも、この数値にこだわったためといわれている。
 実際にポルシェ911GT2もM3も、僅かながら1kmあたり300gを切っている。馬力・トルク競争に加えC02低減競争も熾烈という時代になったのだ。
 ジャガーの新製エンジンは、先代より排気量を800ccも増量したが、1kmあたり300gの壁をクリアした。動力性能においてNAエンジンでも十分以上、SC仕様はありあまるパワーとトルクを金利のいい銀行に預けたいほどのスペックだ。

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試乗日:2009年5月11日

ロケ地:神奈川県・箱根周辺

天候:晴れ

文:御田昌輝

撮影:井上雅行

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職人技でハイパワーマシンを見事に調教。

 走る、曲がる、止まるの3要素を高い次元でバランスさせると「いいクルマ」になるのは常識だが、ジャガーの場合それぞれの要素に「もうひと手間」、「もうひと味」と人手を相当かけていると私は確信する。
 事実生産現場には、「頑固な職人」が大勢存在する。そのためXKはどこか人間味というか、意思疎通しやすいところがある。電子デバイスの介入にしても、どのあたりでどの程度作動させるか、綿密にセッティングするには、経験豊かな「職人の技」が必要だからだ。
 それゆえ510psのXKRクーペで箱根のワインディングロードを走り出しても、さしたる緊張感はともなわない。とても調教が行き届いている。もちろんアクセルペダルを深く踏み込めば時速0-100km加速4.8秒という凄まじい瞬発力を味わえるが、パワー・トルクの出し方のセッティングが巧みで、なんともスムーズにことが運ぶ。385psのXKポートフォリオについても同様だ。
 曲がる性能においても脱帽だった。無段階可変ダンパーの採用は従来のCATS=「ネコ足」をさらにしなやかなものとしている。

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試乗日:2009年5月11日

ロケ地:神奈川県・箱根周辺

天候:晴れ

文:御田昌輝

撮影:井上雅行

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独自の世界観を有する至高のスポーツカー。

 ジャガーXKに相対するライバル車はありそうでいて実は数少ない。挙げるとすればマセラティ、あるいはアストンマーティンくらいだ。
 ポルシェ911ターボや日産GT-Rは「別種」のスポーツカーである。なので価格、馬力、操縦性の優劣比較はほとんど意味がない。
 ジャガーXKはドライバーの身体に優しく、リラックスして流せる「優雅なスポーツカー」だ。血眼になってコーナーを攻めたてるというシーンは似つかわしくない。むろんいざ、という時にはとんでもなく速く走れるのだが。そしてこれほどまで乗り心地のいいスポーツカーは世界に類を見ない。
 さらにXFで初採用されたダイヤル式シフトセレクターが扱い易く、パドルシフトで遊ぶと退屈しない。問題はXKに乗るにはユーザーの品格が問われそうだということ。アピアランスが強いから一斉に視線が集まる。コンバーチブルならなおさらだ。
 似合うのはやはり人生経験を積んだ50歳以上の方々になるだろう。
 ところで親会社のタタは話題の低価格車、ナノをいよいよリリースした。この両極端の品揃えが興味深い。そしてジャガーよ永遠に、とエールを送りたい。

試乗日:2009年5月11日

ロケ地:神奈川県・箱根周辺

天候:晴れ

文:御田昌輝

撮影:井上雅行

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