
試乗日:2009年9月26日
ロケ地:スペイン・セルビア周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:ベントレージャパン
[ 写真拡大 ]
いまコンチネンタルGTシリーズの屋台骨となっているモデルはGTスピードだそうだ。560psのエンジンを610psにスープアップしたそれが、シリーズ販売の6割を占めるというから驚きである。近年激化するラグジュアリーブランドのパワー合戦において、オーバー600psはカスタマーにとって魅力であること間違いない。
そんな状況の中、ベントレーはGTスポーツベースにさらなるハイパフォーマンスモデルを投入してきた。スーパースポーツである。こいつはベントレー史上最強といわれる630psの心臓を持つ。そしてボディを軽量化し、とことん“スポーツ”にこだわってつくられた。
バイオ燃料対応の新型エンジンも注目だ。とうもろこしや大豆、サトウキビなどから抽出したバイオエタノールを燃料とする。正確にはE85と呼ばれる、85%のバイオエタノールと15%のガソリンの混合液に対応するシステムだ。
試乗日:2009年9月26日
ロケ地:スペイン・セルビア周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:ベントレージャパン
[ 写真拡大 ]
このクルマは、GTスポーツを凌ごうという実験的な試みから生み出された。それはあくまでも非公式なプロジェクトで、ベントレーはこれをマーケットリサーチから生まれたモデルではない、と明言している。
そんな経緯もあってか、スーパースポーツに過度なデコレーションは一切ない。走るために必要な装備のプラスとマイナスを行っただけだ。
例えばニコッと笑っているようなフロントマスクだが、これは冷却用空気を大量にインタークーラーに送り込むものであり、2つのボンネットベントもエンジンルームの熱気を排出する役目を果たす。そして新設計の20インチアロイホイールとカーボンセラミック・ブレーキがおよそ30kg以上の軽量化を実現している。
とはいえ、もちろんすべてがストイックに仕上げられたわけではなく、多少の化粧も行なわれている。フロントグリル、ランプベゼル、ウィンドーまわりのメッキ加工されていた部分は、ダークスモークドスチール仕上げとなった。この装飾は、通常時計などに使われる加工技術で、自動車業界では初となる試みだ。
試乗日:2009年9月26日
ロケ地:スペイン・セルビア周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:ベントレージャパン
[ 写真拡大 ]
スーパースポーツのインテリアは3つの素材からなる。カーボンファイバー、アルカンターラ、そしてソフトタッチレザーだ。
カーボンはフェイシアやセンターコンソールのウッドに代わり、アルカンターラはルーフライニングやリアコンパートメントなどに使われる。そしてソフトタッチレザーはステアリングやシフトレバーに巻かれるといった感じだ。
シートはまったく新しい軽量スポーツシートが搭載された。カーボンファイバー製のクラムシェル型背もたれからなるそれは、GTスピード比約45kgの軽減を実現したというから立派だ。
スーパースポーツは、基本パッケージングを2シーターとするが、オーダーでリアシートを備えることも可能。ただ、リアシートを取り払うことでGTスピードより約20kg軽量化していることを考えれば、許されるならここは2シーターに徹したいところだろう。
試乗日:2009年9月26日
ロケ地:スペイン・セルビア周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:ベントレージャパン
[ 写真拡大 ]
今回のテストドライブはスペインのセビリアで行なわれた。コースは市街地と高速道路、それとモンテビアンコと呼ばれるコンパクトなサーキットである。
スタート地点からすぐに感じられるのはボディの軽さだ。それは出だしのアクセルレスポンスですぐにわかる。800Nmという尋常じゃないトルクと相まって、軽々とクルマを前に走らせる。もちろん、中間加速から高速域での追い越し加速までその動きに一点の曇りはなく、どの回転域でも満足な走りを見せる。
もっとも、その性能は一般道では試しきれない。で、サーキットでそのストレスを発散させると、これがとてつもなく懐深く、安全な走りだとわかる。
多少オーバースピードでコーナーに進入しようとも、ESPが瞬時にかつ自然に介入してクルマの挙動を安定させる。が、ここで感心するのはまだ早い。進化したESPは抑えたエンジントルクの回復が早く、出口ではしっかり加速し続けるのである。
これに気づいた後の走りは、コーナーでは大胆にステアリングを切って電子制御を働かせる手法。ジワジワと切っていくよりこの方がコーナーを速く駆け抜けられるのだ。
試乗日:2009年9月26日
ロケ地:スペイン・セルビア周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:ベントレージャパン
[ 写真拡大 ]
何周でもサーキットを走っていたくなるパフォーマンスは、このクルマがここをターゲットとして仕上げられてきたことを意味する。まさにスピードナッツなジェントルマンにうってつけの一台だ。GTスピードであれだけ驚かせておいて、さらにグレードアップした走りはウソのようである。
それでいて、街中で快適な乗り心地なのも付け加えておこう。“コンフォート”から“スポーツ”まで4段階の足の設定だが、どれでも快適さは失わず、「やりすぎ?」と思われるところはない。
そんな“走り”のために組み上げられたこのクルマは、3000万円オーバーのプライスタグが付く。2000万円ちょっとという破格値でスタートしたコンチネンタルGTからすると、かなりの進化版といっていいはずだ。そしてライバルはフェラーリ599、アストンマーティンDBS。パフォーマンスとプライスがそのカテゴリーに入ることは明白。果たしてその行く末は?
試乗日:2009年9月26日
ロケ地:スペイン・セルビア周辺
天候:晴れ
文:九島辰也
撮影:ベントレージャパン
0
顶一下0
踩一下